2013年、丁度来日ライヴと重なったこともあって各所でとても話題になっていたアルバムです。日本では先行してDani Gurgelの人気は2008年の「Nosso」、2009年の「agora」(クレジットはdani gurgel e novos compositores」から既に高まっていましたね。個人的にはこの「agora」や5 a secoの「ao vivo no auditório ibirapuera」は新しい世代のMPBを感じることができて興味深く聞きました(5 a secoはDVD同封、必見!)が、ブラジルのコンテンポラリーなポップスというイメージで聞いていました。この「UM」違う。ジャズです。アコースティックなサウンド、すぐそばで演奏しているようなライヴ感、素晴らしいインタープレイ。Daniの声が楽器のように駆け巡る、母のDeboraの軽快なピアノとアレンジ、Sidiel Vieiraのぐんぐんと突き進む素晴らしいグルーヴ感のベース、Daniの旦那さんのThiago Rabelloの寸分違わず息の合ったドラム、かっちりしていても全く息苦しくない、素晴らしいジャズ・カルテットです。大洋レコードの伊藤亮介氏の的を得た、そして愛情に満ちた解説を参照されたい(http://taiyorecord.com/?pid=62048671)。ちなみに日本版ライナーノーツも伊藤氏による。