ACA SECA TRIO + Diego Schissi Quinteto/hermanos - en vivo en café vinilo(2014年)

コンテンポラリーフォルクローレの先頭を疾走するアカ・セカ・トリオとコンテンポラリータンゴの旗手ディエゴ・スキッシ・キンテートのダブルクレジットのアルバムです。2013年10月13日のブエノスアイレスのカフェ・ビニーロに於けるライヴ録音です。オリジナルはVinilo Discosレーベルですが、僕はCORE PORTレーベルの日本版を入手。谷本雅世氏の解説が簡潔かつとても分かり易い。

 1曲目のディエゴ・スキッシの「Floja Memoria」(かすかな記憶)は今回のアカ・セカ・トリオとの共演のために書かれた曲とのこと。このアルバムを象徴する、透明感と陰影が共存する、初めて聞く曲なのに懐かしさを感じる、素晴らしい曲であり、素晴らしい共演。5曲目ディエゴ・スキッシ作の「El Almagro」はブエノスアイレス中心部の地区名とのこと。ディエゴ・スキッシ・キンテートの本領発揮、ピアソラを彷彿させる息をのむ緊張感の孕んだ現代タンゴの魅力満載の曲。10曲目ディエゴ・スキッシの「Vos Durazno」(君は桃)はディエゴの奥さんに捧げた作品で今回初演とのこと。

 他の曲はそれぞれが以前にアルバムに収録しているセルフカバー曲。オリジナルアルバムのアレンジを踏襲しながらもアカ・セカ・トリオのハーモニー、キンテートのバイオリンやバンドネオンの響きが作品に彩りを添え、より豊かな表情を表しています。なかでも6「Cucusitas」、7「Comadre Dora」、11「Esa Tristeza」は2つのユニットが見事に一体となって美しさや、躍動感を助長しています。13「Huayno Del Diablo」ではライヴの高揚感がストレートに伝わって来る。ラスト、エンディング曲14「Plegaria」(祈り)は、まるで教会で祈りを捧げているような気持ちになる、深遠なるアカペラ。

 Vinilo DiscosはCafé Viniloでのライヴ録音を発信するレーベルで、現代アルゼンチン音楽が日々、生まれてきている貴重な記録を残している。Café ViniloについてはLatina誌2013年11月号に特集が組まれている。沢山の注目すべき音楽が生まれていて、これからも目が離せない。

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